空き家は解体すべき?壊す前に確認したい判断基準と手順

使う予定のない空き家を所有していると、「古い家なら早く解体した方がいいのでは」と考えることがあります。

実際、倒壊や外壁の落下など安全上の問題が大きい建物では、修繕ではなく解体が現実的な選択肢になることがあります。

一方、売却を考えている空き家を先に解体すると、

  • 解体費用を先に支払うことになる
  • 建物を使いたい買主へ売る選択肢がなくなる
  • 翌年度以降の土地の固定資産税等が上がる場合がある
  • 自治体の補助制度を確認する前に契約すると補助対象外になる場合がある

など、元に戻せない変化もあります。

そのため、空き家は「古いから壊す」と決めるのではなく、売却・活用・管理と解体を比較してから決めることが重要です。

この記事では、空き家を解体した方がよいケースと急いで壊さない方がよいケース、解体前に確認する税金・補助金・家財・アスベスト、工事の手順、完了後の滅失登記まで整理します。

目次

空き家は必ず解体しなければならない?

空き家になっただけで、所有者に一律の解体義務が発生するわけではありません。

適切に管理しながら、

  • 保有する
  • 売却する
  • 賃貸・活用する
  • 解体する

という選択肢があります。

ただし、建物の状態が悪化し、倒壊や外壁材の落下など周囲へ危険を及ぼす状態になれば、修繕や除却を含む対応が必要になる可能性があります。

「いつか考える」状態のまま管理を止めるのではなく、建物状態と将来利用の両方から判断します。

空き家を解体する前に最初に確認する5項目

  1. 誰が建物の所有者なのか
  2. 建物を今後使う可能性があるか
  3. 建物付きのまま売却できないか
  4. 解体費用・補助制度・税金を確認したか
  5. 家の中の家財をどう処理するか

解体会社へ電話するより先に、この5項目を整理します。

1.空き家の所有者・相続関係を確認する

親が施設へ入っただけなら、実家の所有者は通常、親本人のままです。

親が亡くなった後なら、相続人や遺産分割の状況を確認します。

兄弟姉妹など複数人で共有している不動産もあります。

この場合、一人だけで解体契約を進めるのではなく、所有者・相続人間で建物を取り壊す方針を確認します。

また、登記名義が亡くなった親や祖父母のままになっている場合は、解体後の登記や土地売却にも関係するため、法務局や司法書士等へ必要な手続きを確認しておくと進めやすくなります。

2.解体する前に「建物付きで売れるか」を確認する

空き家を売却予定なら、解体契約より先に不動産会社へ査定を依頼する方法があります。

古い家でも、

  • 中古住宅として使いたい
  • リフォーム・リノベーションしたい
  • 古家付き土地として購入したい
  • 不動産会社が現況のまま買い取りたい

という買主が見つかる可能性があります。

一度解体すると建物は戻せません。

売却を考えているなら、

建物付きの査定額 + 解体見積もり

を同時に確認してから判断します。

空き家を解体した方がよいケース

倒壊・落下など安全上の問題が大きい

例えば、

  • 屋根が大きく崩れている
  • 外壁材が落下しそう
  • 建物が傾いている
  • 塀が道路側へ倒れそう
  • 雨漏りや腐朽が広範囲に進んでいる

など、周囲へ危険が及ぶ状態です。

修繕費と建物の利用価値を比較し、修繕より解体が合理的なら除却を検討します。

建物を今後使う予定がない

家族が住む予定もなく、賃貸・売却でも建物を活用する見込みが低い場合です。

使わない建物を長期間維持するには、

  • 管理
  • 修繕
  • 保険
  • 庭の手入れ

などが必要です。

土地として使う予定が決まっているなら、解体を検討しやすくなります。

新しく建物を建てる予定がある

自宅の建て替え、土地活用など具体的な次の用途が決まっている場合は、解体が必要になります。

ただし、固定資産税の住宅用地特例には建て替え時の例外が認められる場合があるため、解体時期と新築時期は自治体へ確認します。

自治体から危険な空き家として対応を求められている

管理不全空家等・特定空家等として自治体から指導等を受けている場合は、通知内容を確認します。

必要な対応が修繕で足りる場合もあれば、老朽化が深刻で解体が現実的な場合もあります。

自治体から連絡が来ている場合は、解体会社へ依頼する前に担当窓口へ必要な改善内容を確認します。

急いで解体しない方がよいケース

売却方法がまだ決まっていない

土地として売るのか、建物付きで売るのか、不動産会社へ買取を依頼するのか分からない段階では、先に査定します。

解体費用を負担して更地にしても、その費用分だけ売却価格が上がるとは限りません。

建物を利用できる可能性がある

築年数だけで建物価値を判断しないようにします。

古くても、構造や維持状態、立地によっては中古住宅・古民家等として利用できる場合があります。

相続人・共有者の意思がまとまっていない

兄弟姉妹等で意見が分かれている場合、解体後に元の状態へ戻すことはできません。

少なくとも所有関係と解体方針を確認してから契約します。

自治体の補助制度をまだ確認していない

空き家の解体に補助制度を設けている自治体があります。

しかし、

  • 危険空き家だけが対象
  • 一定期間以上空き家であること
  • 所得や税の滞納に条件がある
  • 市内事業者への発注が必要
  • 契約前・着工前の申請が必要
  • 予算に達したら受付終了

など条件は自治体ごとに異なります。

「工事が終わってから補助金を申請する」では間に合わない制度があります。

見積もりを取った段階で、契約前に実家所在地の自治体へ確認します。

空き家解体の補助金は全国一律ではない

「空き家を壊せば国から一律○万円もらえる」という制度ではありません。

国には、市区町村等が行う空き家除却・活用を支援する仕組みがありますが、個々の所有者が利用できる制度は自治体ごとに設計されています。

2026年度も複数の自治体が危険空き家等の除却補助を実施しています。

ただし対象物件や補助率、上限額、申請時期は地域ごとに違います。

補助制度は解体会社との契約前に確認する

例えば札幌市の2026年度制度では、補助決定前に契約・着手した工事は対象外と案内されています。

同じ条件が全国共通という意味ではありませんが、補助金を使いたい場合は、

  1. 自治体へ対象条件を確認
  2. 必要なら事前調査
  3. 見積書を取得
  4. 補助申請
  5. 交付決定
  6. 契約・着工

の順序が必要か確認してください。

解体前に家の中の残置物を整理する

空き家の中に残っている、

  • 家具
  • 衣類
  • 食器
  • 本
  • 家電
  • 布団
  • 生活ごみ

などは、建物を壊して発生する廃材とは別に考えます。

環境省は、家庭に残された家具・家電等の残置物について、一般家庭から出る場合は一般廃棄物となり、建物の所有者等が解体前に市区町村の制度に沿って処理する必要があると案内しています。

「解体業者に全部まとめて持っていってもらう」と決めない

解体工事業や産業廃棄物処理業の許可だけで、家庭から出た一般廃棄物を自由に回収できるわけではありません。

解体会社が家財処分も手配すると説明した場合は、

「家庭の家具・生活用品を実際に収集・運搬するのは誰ですか?」

と確認します。

実家所在地の一般廃棄物処理制度に沿った方法で処理します。

家電4品目も建物と一緒に壊さない

家庭用の、

  • エアコン
  • 対象となるテレビ
  • 冷蔵庫・冷凍庫
  • 洗濯機・衣類乾燥機

は家電リサイクル法の対象です。

建物の解体廃材としてまとめず、販売店、自治体が案内する方法、指定引取場所等の適切なルートを確認します。

解体見積もりの前に現地で確認されること

解体費用は床面積だけでは決まりません。

現地調査では、例えば、

  • 木造・鉄骨造・RC造など建物構造
  • 延べ床面積
  • 前面道路の幅
  • 重機やトラックが入れるか
  • 隣家との距離
  • 塀・門・カーポート
  • 庭木・庭石
  • 物置
  • 井戸
  • 浄化槽
  • 地中に残る構造物
  • アスベストの可能性
  • 残置物

などを確認します。

同じ30坪の木造住宅でも、敷地条件や付帯物で金額は変わります。

そのため、写真や坪数だけの概算ではなく、契約前には現地確認を受けます。

解体工事ではアスベストの事前調査が必要

建物を解体・改修するときは、工事規模の大小にかかわらず、工事対象部分の材料について石綿(アスベスト)含有の有無を事前に調査する必要があります。

現在、建築物の事前調査は、建築物石綿含有建材調査者など一定の要件を満たす者が行います。

古い建物だから必ずアスベストがあるわけでも、新しい建物だから所有者が自分で「ない」と判断してよいわけでもありません。

80㎡以上の解体では事前調査結果の報告対象

建築物の解体部分の床面積が80㎡以上の場合、石綿事前調査の結果について電子システム等による報告が必要です。

これは「80㎡未満ならアスベスト調査不要」という意味ではありません。

事前調査そのものは規模にかかわらず必要で、80㎡という数字は結果報告の基準の一つです。

見積書ではアスベスト関連費用の扱いを確認する

解体見積もりでは、

  • 事前調査費
  • 必要な分析費
  • アスベストが見つかった場合の除去費

が見積もりに含まれるのか、別途になるのか確認します。

契約後に追加費用が発生する可能性を把握しやすくなります。

80㎡以上の解体は建設リサイクル法の届出も確認する

コンクリート、木材など建設リサイクル法で定められた特定建設資材を使用した建築物で、解体工事の床面積合計が80㎡以上の場合は、建設リサイクル法の対象工事となります。

対象工事では、発注者等に都道府県知事への届出義務があり、工事着手の7日前までに届出を行います。

実際の書類作成について解体会社から支援を受ける場合でも、対象工事について届出が済んでいるか確認してください。

解体業者は許可・登録を確認する

国土交通省は住まいの解体を依頼する際、

  • 建設業法の許可事業者
  • または建設リサイクル法に基づく解体工事業の登録事業者

へ依頼するよう案内しています。

解体業者選びでは料金だけでなく、必要な許可・登録、見積内容、契約条件等を確認します。

1社だけでなく複数の見積もりを比較する

国土交通省も解体工事について複数の事業者から見積もりを取ることを勧めています。

比較する場合は、各社へ同じ条件を伝えます。

  • 解体する建物
  • 塀・物置等を残すか壊すか
  • 庭木を撤去するか
  • 残置物をどこまで自分で片付けるか
  • 整地の範囲
  • アスベスト調査の扱い

を揃えないと、総額だけ比較しても何が違うのか分かりません。

解体工事は書面で契約する

「○万円くらいでできます」という口頭説明だけで工事を始めないようにします。

契約書・見積書では、

  • 工事対象
  • 解体範囲
  • 工事金額
  • 工期
  • 追加料金の条件
  • 廃棄物処理
  • アスベスト
  • 付帯物
  • 整地

などを確認します。

「一式」という項目が多い場合は、何が含まれるのか確認します。

解体前に近隣への影響も確認する

解体工事では、

  • 騒音
  • 振動
  • ほこり
  • 工事車両

が発生します。

隣家との距離が近い場合は、境界付近の塀や設備の状態も写真で記録しておくと後の確認に役立ちます。

近隣挨拶を誰が行うのかも解体会社へ確認します。

電気・水道・ガスの停止時期を確認する

工事前にはライフラインの停止・撤去等が必要になる場合があります。

ただし、解体工事中の散水などで水道を使用することもあるため、所有者の判断だけですべて先に止めず、解体会社と各供給会社へ時期を確認します。

特に、

  • 電気の引込線
  • 都市ガス・LPガス
  • 電話・通信線
  • 水道

について、どこまで所有者側で手続きするか確認します。

空き家解体のおおまかな流れ

  1. 所有者・相続人・共有者を確認する
  2. 建物状態と危険箇所を確認する
  3. 売却予定なら建物付きの査定を取る
  4. 自治体の解体補助制度を確認する
  5. 解体会社の現地調査を受ける
  6. 複数見積もりを比較する
  7. 残置物を整理・処分する
  8. アスベスト事前調査を行う
  9. 必要な届出を確認する
  10. 書面で契約する
  11. ライフライン・近隣対応を調整する
  12. 建物を解体する
  13. 廃材搬出・整地を確認する
  14. 工事完了状態を確認する
  15. 建物滅失登記等を行う

解体工事中は何を確認すればよい?

毎日現場へ行く必要はありませんが、

  • 契約していない物まで撤去していないか
  • 残す予定の塀・樹木等が守られているか
  • 追加工事が出た場合に説明があるか

は確認できるようにしておきます。

遠方の場合は、工事前・途中・完了後の写真を送ってもらえるか確認すると状況を把握しやすくなります。

地中埋設物が見つかったら追加費用が出ることがある

建物を撤去した後、地中から、

  • 古い基礎
  • 浄化槽
  • 井戸
  • コンクリート
  • 以前の建物の廃材

などが見つかる場合があります。

見積もり段階で確認できなかった物について追加工事となることがあります。

契約前に、地中埋設物が見つかった場合の、

  • 報告方法
  • 追加見積もり
  • 所有者の承認後に作業するか

を確認します。

解体すると固定資産税はどうなる?

住宅が建つ土地には、一定の要件で住宅用地に対する固定資産税・都市計画税の課税標準の特例があります。

住宅を解体し、翌年1月1日時点で住宅が存在しない土地は、原則として住宅用地ではなくなり、この特例が適用されなくなります。

そのため、土地部分の固定資産税・都市計画税が上がる場合があります。

一方、取り壊した家屋そのものに対する固定資産税・都市計画税は、取り壊した日の属する年の翌年度から課税されなくなります。

「解体すると固定資産税が必ず6倍」は正確ではない

小規模住宅用地では固定資産税の課税標準が価格の1/6となる特例がありますが、特例が外れた後の実際の納税額が必ずちょうど6倍になるわけではありません。

土地面積、評価額、負担調整措置、都市計画税なども影響します。

解体前に、実家所在地の市区町村・都税事務所等へ翌年度の税負担を確認すると判断しやすくなります。

年末の解体は1月1日を意識する

固定資産税・都市計画税は、原則として毎年1月1日の状態を基準に課税されます。

そのため、売却や新築予定がなく年末に解体を予定している場合、翌年1月1日時点で住宅がないことで土地の住宅用地特例に影響する可能性があります。

ただし、建て替えの場合には一定の要件を満たせば住宅用地特例を継続できる場合があります。

「12月に壊すと必ず損」「1月なら必ず得」と単純には決めず、今後の土地利用とあわせて自治体へ確認します。

解体後は建物滅失登記を行う

登記されている建物を解体した場合、所有者等は建物がなくなった日から1か月以内に建物滅失登記を申請する必要があります。

現在は、条件を満たせばオンラインでの申請も可能です。

自分で申請する方法のほか、土地家屋調査士へ依頼する方法があります。

滅失登記を忘れるとどうなる?

登記上は存在する建物として残ってしまい、

  • 土地売却
  • 新築
  • 融資

などの手続きで確認が必要になる場合があります。

解体工事の支払いが終わったら作業完了と考えず、滅失登記まで予定に入れます。

未登記の建物の場合

建物自体が未登記の場合は、法務局での滅失登記とは別に、固定資産税を担当する自治体へ家屋を取り壊した旨の届出等が必要になる場合があります。

実家所在地の自治体へ確認してください。

解体後の土地をどうするか先に考える

建物を壊した後の土地について、

  • 売却する
  • 新築する
  • 駐車場等に利用する
  • 家族で保有する

などがあります。

使い道を決めず更地のまま保有すれば、

  • 雑草
  • ごみ
  • 不法駐車
  • 固定資産税

など、建物とは別の管理負担が続きます。

「空き家をなくすこと」だけをゴールにせず、解体後の土地利用まで決めてから進める方が合理的です。

売却予定なら解体前と解体後の手取りを比較する

空き家売却を目的に解体する場合は、売却価格だけで判断しません。

建物を残して売る 解体して売る
解体費の先払いが不要 解体費の負担がある
建物利用希望の買主も対象 土地利用目的の買主に分かりやすい
建物管理が売却まで続く 建物管理は不要になる
住宅用地特例が続く可能性 土地の税負担が変わる可能性

実際には物件ごとに違うため、

建物付き査定額 − 必要経費

と、

更地査定額 − 解体費 − その他必要経費

を比較します。

空き家解体でやらない方がよい進め方

古いという理由だけで先に契約する

建物付きで売却・活用できないかを先に確認します。

補助金を工事後に調べる

契約・着工後では利用できない制度があります。

見積もりを1社だけで決める

工事範囲と条件を揃えて複数社を比較します。

家具・家電をすべて解体廃材として処理してもらう

家庭の残置物は一般廃棄物として、市区町村のルールに沿って処理します。

アスベスト調査を確認しない

解体工事では規模にかかわらず事前調査が必要です。

解体後に滅失登記を忘れる

登記建物は解体後1か月以内に手続きします。

空き家解体前チェックリスト

  • □ 建物の所有者・共有者を確認した
  • □ 相続人間で解体方針を確認した
  • □ 建物付きで売却できないか査定した
  • □ 解体見積もりを取った
  • □ 自治体の補助制度を契約前に確認した
  • □ 解体後の固定資産税等を確認した
  • □ 家財・重要書類・貴重品を整理した
  • □ 家庭の残置物の処理方法を確認した
  • □ 家電4品目を分けた
  • □ アスベスト事前調査を確認した
  • □ 建設リサイクル法の届出対象か確認した
  • □ 解体会社の許可・登録を確認した
  • □ 複数見積もりを比較した
  • □ 工事範囲を契約書で確認した
  • □ 追加費用条件を確認した
  • □ 解体後の土地利用を考えた
  • □ 滅失登記を予定に入れた

よくある質問

空き家は解体した方がよいですか?

建物状態、今後の利用予定、売却可能性、解体費、税金などによって異なります。危険な建物や今後利用しない建物では解体が合理的な場合がありますが、売却予定なら先に建物付きでの査定も受けて比較してください。

空き家は解体しないと売れませんか?

いいえ。中古住宅、古家付き土地、現況買取など、建物を残した状態で売却できる場合があります。解体契約前に不動産会社へ相談できます。

解体前に不動産査定を受けた方がよいですか?

売却予定なら判断材料になります。一度解体すると戻せないため、建物付きの売却条件と更地にした場合の売却条件を比較してから決める方法があります。

空き家の解体に補助金はありますか?

自治体によって、危険空き家等の除却補助を設けている場合があります。全国一律ではなく、対象条件・金額・受付期間等は自治体ごとに違います。契約・着工前の申請が必要な制度もあるため、先に実家所在地の自治体へ確認してください。

空き家を解体すると固定資産税は上がりますか?

住宅を取り壊し、翌年1月1日時点で住宅が存在しない場合は、土地の住宅用地特例が原則適用されなくなるため、土地の固定資産税・都市計画税が上がる場合があります。一方、取り壊した建物への固定資産税等は翌年度から課税されなくなります。

解体すると固定資産税は6倍ですか?

必ず6倍になるわけではありません。小規模住宅用地の固定資産税課税標準が価格の1/6となる制度から「6倍」と表現されることがありますが、実際の税額は土地面積、評価額、負担調整等によって異なります。

家具を残したまま解体できますか?

家庭の家具・家電等は、建物の解体廃材とは別の一般廃棄物となるため、原則として所有者等が解体前に市区町村のルールに従って処理します。解体会社が手配する場合も、実際の処理体制を確認してください。

アスベスト調査は必ず必要ですか?

解体・改修工事では、規模の大小にかかわらず石綿含有の有無について事前調査が必要です。建築物については一定の資格を持つ調査者が調査します。

80㎡未満ならアスベスト調査は不要ですか?

いいえ。80㎡は解体工事の事前調査結果を報告する基準の一つです。石綿の事前調査そのものは工事規模にかかわらず必要です。

80㎡以上の家を解体すると届出が必要ですか?

特定建設資材を使用した建築物で、解体床面積が80㎡以上の対象工事は建設リサイクル法の届出対象となり、発注者等は原則として着工7日前までに届け出ます。

解体後は何か手続きが必要ですか?

登記されている建物なら、建物がなくなった日から1か月以内に建物滅失登記を申請します。未登記家屋の場合は自治体への届出等を確認してください。

空き家解体は「壊すかどうか」を決める工程が最も重要

解体工事そのものは、解体会社へ依頼すれば進みます。

所有者側で重要なのは、その前に、

  • 本当に解体する必要があるか
  • 建物付きで売れないか
  • 補助制度を利用できないか
  • 解体後に税負担がどう変わるか
  • 土地をその後どう使うか

を確認することです。

売却予定なら、まず建物付きの不動産査定と解体見積もりを取り、両方を比較します。

解体すると決めたら、残置物、アスベスト、法定届出、業者の許可・登録、見積内容を確認し、工事完了後は滅失登記まで行います。

実家を売却・管理・解体のどれにするかまだ決まっていない場合は、実家じまいの全体像から先に家の出口を整理してください。

参考にした公的情報

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