実家じまいチェックリスト|準備・相続・片付け・売却まで一覧で確認

実家じまいには、全家庭共通の一つの手順があるわけではありません。

親が元気なのか、施設へ入っているのか、すでに亡くなっているのか。

実家を残すのか、売るのか、解体するのか。

状況によって必要な作業が変わります。

このページは、最初から最後まで読むための記事というより、実際の実家じまいでチェックを入れながら使う一覧です。

すべてを実行する必要はありません。自分の家庭に該当する項目だけ確認してください。

目次

最初に現在の状況を確認する

確認 現在の状況 担当・メモ
□ 親は現在も実家に住んでいる
□ 親は元気だが将来の実家じまいを考えている
□ 親が施設・老人ホームへ入居している
□ 親が亡くなり実家が空き家になった
□ 実家は持家
□ 実家は賃貸
□ 兄弟姉妹など複数人で進める

親が元気な場合と亡くなった後では、必要な相続手続きが大きく違います。

STEP1|家族で先に決めること

物を捨てる前に、実家じまいを誰がどのように進めるか共有します。

確認 チェック項目 担当・期限
□ 実家じまいを進めることを家族へ共有した
□ 親が元気なら本人の希望を確認した
□ 家族の連絡窓口を決めた
□ 誰が現地へ行くか決めた
□ 費用を誰が立て替えるか決めた
□ 立替金を記録する方法を決めた
□ 家族が残したい物を確認した
□ 実家を将来どうしたいか候補を共有した

STEP2|土地・建物の名義を確認する

確認 チェック項目 担当・期限
□ 土地の所有者を確認した
□ 建物の所有者を確認した
□ 共有名義ではないか確認した
□ 祖父母など以前の世代の名義が残っていないか確認した
□ 固定資産税の課税明細書を確認した
□ 登記事項証明書を確認した

「親の家だから親名義」とは限りません。

売却・相続登記・解体を進める前に確認しておきます。

STEP3|重要書類・貴重品を先に確保する

大型家具や衣類より先に確認したいものです。

確認 探すもの 保管場所・担当
□ 遺言書
□ 預貯金通帳
□ 印鑑
□ 現金
□ キャッシュカード・クレジットカード
□ 固定資産税関係書類
□ 不動産関係書類
□ 生命保険・損害保険関係書類
□ 証券会社関係書類
□ 借入・ローン関係書類
□ 確定申告書
□ 貴金属・時計・骨董品等
□ スマートフォン・パソコン
□ 家・物置・金庫等の鍵
□ 写真・アルバム・家系資料

書類の価値が分からない段階では、古いという理由だけで一括処分しない方が安全です。

STEP4|親が元気な場合のチェック

確認 チェック項目 担当・メモ
□ 本人が実家を今後どうしたいか聞いた
□ 売却・処分を勝手に進めていない
□ 重要書類の場所を本人に確認した
□ 残したい家具・写真・思い出の品を確認した
□ 将来誰が家を管理するか話した
□ 不動産の名義を確認した

親が元気なら、実家じまいは「家を処分する作業」ではなく、本人の希望を確認するところから始めます。

STEP5|親が施設へ入居した場合のチェック

確認 チェック項目 担当・期限
□ 本人が自宅へ戻る可能性を確認した
□ 本人が実家をどうしたいか確認した
□ 施設へ持っていく物を分けた
□ 貴重品を無人の家に残していない
□ 空き家の管理担当者を決めた
□ 郵便物の確認方法を決めた
□ 売る・貸す・残すを比較した

施設入居=すぐ売却ではありません。

STEP6|親が亡くなった場合の相続チェック

死亡後は、片付けより相続関係を先に確認します。

確認 チェック項目 期限・担当
□ 遺言書の有無を確認した
□ 法定相続人を確認した
□ 預貯金・証券等の財産を確認した
□ 土地・建物を確認した
□ 借金・未払金を確認した
□ 相続放棄を検討する可能性を確認した 原則3か月
□ 準確定申告が必要か確認した 必要なら4か月
□ 相続税申告が必要か確認した 必要なら10か月
□ 不動産の相続登記を確認した 原則3年

相続放棄を考えている場合は片付けを急がない

相続放棄は原則として、自分のために相続開始があったことを知った時から3か月以内です。

放棄を検討している段階では、価値のある家財を売る、家族で分配するといった行為を安易に進めない方がよい場合があります。

一方、腐敗物を処理する、水漏れを防ぐ、家を施錠するといった保存・管理のための行為まで一律に避けるという意味ではありません。

STEP7|遺品・家財を仕分ける

重要書類と相続関係を確認してから、本格的な片付けへ進みます。

確認 チェック項目 担当・期限
□ 家の中を片付ける前に写真を撮った
□ 家族が残したい物を確認した
□ 「残す」に分類した
□ 「家族へ譲る」に分類した
□ 「売却・買取」に分類した
□ 「寄付」に分類した
□ 「処分」に分類した
□ 家電リサイクル対象品を分けた
□ 粗大ごみの対象を確認した
□ 仏壇・位牌等を一般家財と分けた

STEP8|空き家管理を確認する

売却や相続に時間がかかる場合でも、実家の管理は続けます。

確認 チェック項目 担当・頻度
□ 玄関・窓を施錠した
□ 郵便物を定期的に確認する
□ 換気する
□ 必要に応じて通水する
□ 雨漏り・水漏れを確認する
□ 庭木・雑草を確認する
□ 害虫・害獣の痕跡を確認する
□ 火災保険等の契約状態を確認する
□ 固定資産税の納付状況を確認する
□ 遠方なら管理サービスを検討した

STEP9|実家をどうするか決める

確認 選択肢 検討結果
□ 家族が住む
□ しばらく保有する
□ 賃貸する
□ 建物付きで売却する
□ 古家付き土地として売却する
□ 解体して売却する

売却予定なら全処分・解体前に査定する

実家を売る可能性があるなら、先に家財を全部処分したり、建物を解体したりする必要があるとは限りません。

まず現在の状態で査定を取り、

  • そのまま売る
  • 家財を処分して売る
  • 解体して売る

場合を比較します。

大きな費用を先払いしてから売却方法を決めないことが重要です。

STEP10|相続登記を確認する

確認 チェック項目 期限・担当
□ 現在の登記名義人を確認した
□ 誰が不動産を取得するか決めた
□ 必要な戸籍等を確認した
□ 遺産分割協議書が必要か確認した
□ 登録免許税を確認した
□ 管轄法務局を確認した
□ 相続登記を申請した 原則3年以内

相続登記は2024年4月から義務化されています。

原則として、その不動産を相続で取得したことを知った日から3年以内です。

2024年4月1日より前から相続したことを知っている未登記不動産では、2027年3月31日が重要な期限になります。

STEP11|売却する場合のチェックリスト

確認 チェック項目 担当・期限
□ 相続登記の状況を確認した
□ 現況のまま査定を取った
□ 複数の売却方法を比較した
□ 残置物を誰が処分するか確認した
□ 解体が本当に必要か確認した
□ 境界・測量が必要か確認した
□ 仲介手数料等の売却費用を確認した
□ 相続空き家の税特例等を確認した

STEP12|解体する場合のチェックリスト

確認 チェック項目 担当・期限
□ 解体前に建物付きで査定を取った
□ 家財処分の範囲を確認した
□ アスベスト調査について確認した
□ 庭木・塀・物置等を見積もりに含めた
□ 地中埋設物発見時の追加料金を確認した
□ 複数社の見積条件をそろえた
□ 解体後の建物滅失登記を確認した

STEP13|業者へ依頼するときのチェックリスト

確認 チェック項目 確認結果
□ 作業範囲が書面に書かれている
□ 庭・物置・車庫を含むか確認した
□ 搬出・車両費を含むか確認した
□ 処分費を含むか確認した
□ 家電リサイクル料金を確認した
□ 買取できる物の扱いを確認した
□ 追加料金が発生する条件を確認した
□ キャンセル料金を確認した
□ 家庭ごみを適法に処理できる体制か確認した
□ 同じ条件で他社とも比較した

家族で共有する進捗表

兄弟姉妹など複数人で進める場合は、誰が何を担当しているか一つの表にします。

作業 担当者 期限 完了
不動産名義確認 □
重要書類確認 □
相続人確認 □
財産・借金調査 □
遺品整理 □
空き家管理 □
相続登記 □
不動産査定 □
売却・解体判断 □

法律上の期限だけは別に管理する

実家じまいには急ぐ必要のない作業もありますが、相続には期限があります。

確認 手続き 主な期限
□ 相続放棄 原則3か月以内
□ 準確定申告 必要な場合は4か月以内
□ 相続税の申告・納税 必要な場合は10か月以内
□ 相続登記 原則3年以内

すべての人に準確定申告や相続税申告が必要なわけではありません。

自分が対象かどうかを確認します。

このチェックリストを使うときの注意

この一覧の全項目を埋める必要はありません。

例えば、

  • 親が元気なら死亡後の相続項目はまだ不要
  • 実家を残すなら売却・解体項目は不要
  • 建物付きで売るなら解体項目は不要
  • 自分たちで片付けるなら業者選定項目の一部は不要

です。

自分の状況に必要な項目だけを残し、「担当者」「期限」「完了」を管理してください。

よくある質問

実家じまいで最初にチェックすることは何ですか?

親の状況、実家の名義、重要書類、家族の意向を先に確認します。最初から家財処分を始める必要はありません。

親が元気なうちにも使えますか?

使えます。本人の意向、名義、重要書類、残したい物、将来の管理方法など、生前に確認できる項目から進めます。

親が亡くなった後はどこから始めますか?

遺言、相続人、財産と借金を確認します。借金等の状況によって相続放棄を検討する可能性があるため、本格的な家財処分より先に相続関係を確認してください。

相続放棄はいつまでですか?

原則として、自分のために相続開始があったことを知った時から3か月以内です。

相続税は全員10か月以内に申告しますか?

いいえ。相続税の申告が必要な人だけです。対象になる場合は、原則として死亡を知った日の翌日から10か月以内です。

相続登記はいつまでですか?

原則、不動産を相続で取得したことを知った日から3年以内です。2024年4月より前の未登記相続も義務化の対象です。

チェックリストは印刷して使えますか?

このページ自体を印刷して、確認欄へ手書きでチェックしながら利用できます。スマートフォンで確認し、別のメモや共有表に担当者と期限を記録しても構いません。

全部終わるまで売却査定を取らない方がよいですか?

その必要はありません。売却する可能性があるなら、家財の全処分や解体前に現状のまま査定を受け、必要な作業を判断する方法があります。

実家じまいは「全部やる」チェックリストではない

実家じまいは家庭ごとに条件が違います。

親が元気な家庭。

施設へ入った家庭。

突然相続が始まった家庭。

実家を残す家庭。

すぐ売る家庭。

それぞれ必要な項目は異なります。

このチェックリストの目的は、すべての項目を埋めることではありません。

自分に必要な作業を見つけ、担当者と期限を決め、終わったものを一つずつ消していくことです。

実家じまいの全体像を先に確認したい場合は実家じまいのガイド、死亡後の行政・相続手続きを確認したい場合は死後手続きのガイドも参照してください。

この記事を共有する
  • URLをコピーしました!
目次